インフルエンザの初期症状はお腹にくる?腹痛や下痢の原因と見分け方を徹底解説

インフルエンザ 体調不良
インフルエンザ

インフルエンザといえば、高熱や関節痛、喉の痛み、倦怠感などが一般的な症状として知られています。
しかし、実はお腹の不調から始まるタイプのインフルエンザもあるのです。
「お腹が痛いけど、もしかしてインフルエンザ?」と感じたことがある方もいるでしょう。
本記事では、腹痛や下痢を伴うインフルエンザの初期症状について、詳しく解説します。
また、ノロウイルスなど他の感染症との違い、注意すべき症状、正しい対処法もあわせて紹介します。

インフルエンザの初期症状はお腹から始まることがある?

一般的なインフルエンザの症状は、38℃以上の発熱関節痛頭痛倦怠感などですが、実は初期段階ではお腹の違和感や腹痛、下痢から始まるケースもあります。
特に子どもや高齢者の場合、免疫反応の出方が異なるため、消化器症状が目立つインフルエンザにかかることがあります。

腹痛が先に現れるため、「風邪かな?」「ノロウイルスかな?」と勘違いしやすいのが特徴です。
しかし、数時間から1日後に発熱や関節痛が出てくる場合、それはインフルエンザが原因である可能性が高いです。

特にB型インフルエンザでは胃腸への影響が強く腹痛・下痢・吐き気といった消化器症状が多く報告されています。
そのため「お腹にくるインフルエンザ」と呼ばれることもあるのです。

インフルエンザ初期症状

腹痛や下痢から始まるインフルエンザの特徴

腹痛や下痢をきっかけにインフルエンザが発症するケースでは、次のような流れが多く見られます。

  • ① 胃のむかつきや軽い腹痛から始まる
  • ② 半日〜1日ほどで高熱が出る
  • ③ 体の節々が痛くなり、強い倦怠感が現れる
  • ④ 下痢や吐き気が続く

つまり腹痛や下痢だけの段階ではインフルエンザと断定できません
しかし、高熱や悪寒、関節痛が出始めた時点で、インフルエンザの可能性が高くなります。

また、感染から発症までの潜伏期間は1〜3日程度とされており、その間に胃腸の違和感が出る人も少なくありません。
特に食欲がなくなる、胃が重たいなどの症状も初期サインとして覚えておきましょう。

ノロウイルスとの違いは?症状の見分け方

インフルエンザとよく混同されるのがノロウイルス感染症です。
両者は症状が似ていますが、発熱の有無や症状の持続時間に違いがあります。

  • インフルエンザ:発熱(38〜40℃)があり、全身の倦怠感や関節痛を伴う。胃腸症状は軽め。
  • ノロウイルス:発熱は軽度(37℃前後)で、激しい下痢・嘔吐・腹痛が中心。症状は1〜2日で治まる。

特に、「今まで経験したことがないほど強烈な腹痛」がある場合は、インフルエンザよりもノロウイルスの可能性が高いです。

また、インフルエンザの下痢はウイルスそのものが腸に影響を与えるタイプと、治療薬の副作用によるものの2種類があることも覚えておきましょう。

インフルエンザとノロウイルスの違い

インフルエンザで下痢が起こる2つの原因

インフルエンザによる下痢は主に以下の2つの原因が考えられます。

① インフルエンザウイルスによる影響

インフルエンザウイルスが体内に入ると、免疫反応により腸の粘膜が刺激されることがあります。
特にB型や新型インフルエンザの場合、消化器症状が強く出やすい傾向にあります。
腹痛・下痢・吐き気が同時に起こることもあり、食欲不振を伴う場合も多いです。

② タミフルなど抗ウイルス薬の副作用

抗インフルエンザ薬の「タミフル」や「リレンザ」は効果的ですが、一部の人に副作用として腹痛・下痢が出ることがあります。
調査では、服用者の約5%が消化器症状を経験しているとされます。
症状が軽ければ問題ありませんが、強い下痢が続く場合は医師に相談しましょう。
ただし、自己判断で服用を中止せず、指示に従うことが大切です。

腹痛・下痢があるときの正しい対処法

インフルエンザによるお腹の不調を和らげるためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 水分補給をこまめに行う:下痢や発熱で失われた水分を補う。
  • 消化に良い食事を摂る:おかゆ・スープなど胃に優しいものを選ぶ。
  • 体を温めて休む:免疫力を高め、回復を促す。
  • トイレは我慢しない:ウイルスを体外に排出する自然な反応。

特に「トイレを我慢する」のは逆効果です。
体はウイルスを排出しようとしているため、下痢は自然な防御反応とも言えます。
我慢すると毒素が体内に留まり、症状の長期化につながることもあります。

インフルエンザの対処法

医療機関を受診すべきタイミング

腹痛や下痢があるからといってすぐにインフルエンザとは限りません。
しかし、次のような場合は早めに医療機関を受診してください。

  • 高熱(38℃以上)が2日以上続く
  • 全身の倦怠感や頭痛が強い
  • 脱水症状(尿が少ない、めまい)がある
  • 下痢が止まらず体重が急減している

特に高齢者や子ども、持病がある方は合併症リスクが高いため注意が必要です。
早めに医師の診断を受けることで、重症化を防ぐことができます。

まとめ

インフルエンザは必ずしも発熱から始まるとは限らず、腹痛や下痢などお腹の症状からスタートすることもあります。
ただし、症状が軽い段階ではノロウイルスや胃腸炎との区別が難しいため、高熱が出た時点でインフルエンザを疑うのがポイントです。

もしお腹の痛みや下痢が続き、発熱を伴う場合は、早めに病院を受診し正しい診断を受けましょう。
体をしっかり休め、水分を取り、免疫を高めることで回復も早まります。
「お腹の風邪かな?」と思っても、実はインフルエンザかもしれません。
日頃から予防と早期対応を心がけましょう。

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